成績をアップさせるためには、集中力が大事といわれます。では、どうすれば集中力を高めることができるのでしょうか?特に中高生にとって、勉強に対する集中力を奪う原因とその対処法についてまとめてみます。
スマホやゲームの時間を減らそう!
◎始めたら止めにくいのが難点
今の中高生は、豊かなネット環境の中で育っています。ネットサーフィンでいろいろなサイトを見たり、チャットツールで友達と話したり、無料のゲームも無数に楽しめます。いったん始めたら大人でもなかなか止めることができないスマホやゲームは、中高生にとってはもっと魅力的。分かってはいても、つい…となってしまいます。
◎対処法
・親がきちんと管理する
思い切ってスマホやゲーム機を持たせないという選択肢もありますが、あまり現実的ではありません。やるなと言われれば、もっとやりたくなるのが心情です。ならば、持たせると決めてきっちり管理するほうがよいでしょう。子どもに「止めようと思えば止められるんだ」ということを自覚させるのがポイントです。
・もっと面白いことを見つけさせる
他に熱中できることがあれば、スマホ・ゲーム中毒にはなりません。学校と家の往復だけでなく、積極的に外へ連れ出して、いろいろな体験をさせましょう。もっと楽しいことが見つかれば、自然とスマホやゲームの時間は減っていきます。
・友達同士で協力する
高学年であれば、子どもが自分で友達と協力し合うのもよい方法です。お互いに何時までは連絡をしないと決めたり、休憩の時間を決めてそのときだけ連絡を取り合うようにします。一人ではなかなか実行できないことも、友達と一緒にやれば意外と簡単にできます。
集中力を高める方法を編み出そう!
◎集中力は意識的に生み出すことができる
集中力は生まれつき誰にでも備わっています。たとえば、好きなことに没頭しているときは、いつまでもやり続けることができます。周囲の人や音もまったく気になりません。こうした状態は意識的に作り出すことも可能です。
◎対処法
・集中スイッチを決める
集中の仕方は、その人によって大きく異なります。たとえば、音楽がかかっていたほうが気分が乗る子もいれば、図書館のように静かな環境のほうが集中できる子もいます。自分なりに「気持ちよく集中し、やる気を出してがんばれた」ときのことを思い出して、パターン化しておけば、あとはそれを繰り返していくことで、条件反射的に集中モードが作れるようになります。
・タイムトライアルで集中する
ストップウォッチを使って、タイムトライアル形式で勉強すると集中しやすくなります。たとえば、英単語を暗記するときに、ただ漫然と覚えるのではなく「5分で10単語覚えきる」といったように具体的に時間を決めて、ストップウォッチで時間を計ります。試験で残り5分というときの状態と同じで、嫌でも時間に追われることで集中できます。
悩みや雑念を取り払おう!
◎いろんな思考が入り交じると集中できない
悩みごとも集中力を妨げる大きな要因になります。思春期の中高生にとって、勉強や部活動、家族や恋愛のことなど、悩みは尽きないもの。勉強を始めたものの、無関係なことをあれこれ考え込んでしまい、気がついたら1ページも進んでいなかった…なんてことも少なくありません。
何かに集中できないときは、雑念が多く、脳が不必要な情報に占拠されているときです。これは、いろいろなことを同時に考えられる人間の脳だからこその働きで、悪いことではありません。複数の情報を意識的に整理して一つに片付けられれば、うまく集中することができます。
◎対処法
・部屋を片付ける
部屋が散らかっていると、いろいろな物が目に入るので気が散る原因になります。勉強する前は、少なくとも机の上は整理整頓しましょう。
・悩みは一人で抱え込まない
一人で悩んでいると独りよがりの考え方に陥りやすく、いつまでも解決しません。悩みはできるだけ人に打ち明けて、気持ちを切り替えます。
・悩まない
悩みやすいには心配性の人が多いようです。まだ何も起こっていないのに、「もし○○したらどうしよう」と考えて悩んでしまうのです。人間には防衛本能がありますから、悪い未来を予測して備えようとするのはごく自然なことです。しかし、現実には取り越し苦労に終わることも多いもの。「何とかなるさ」と開き直ることも大事です。
まとめ
集中力は生まれつきのものではなく、意識して生み出すことができます。環境と心の持ち方次第で、自分の集中力をコントロールし、効率的に勉強したいものです。