教育改革の目的①
社会に出てから活躍できる人材を育てること
教育改革の目的を一言で言うならこういうことになります。
時代の急速な変化に伴い、社会で活躍するために求められるものも変わってきました。
これまでの教育が間違っていた、というわけではなく、求められるものが変わったのです
。戦後から高度経済成長の右肩上がりの成長において、日本の教育は一定の成果を上げてきました。
右肩上がりの成長の中では、TOPが立てた戦略・指示を忠実に実行し組織を円滑に動かせる人間が求められました。
そういった意味で高学歴=受験勉強をまじめにコツコツと乗り越えてきた人間こそ求められてきました。
社会に出てから活躍できる人材とは?
では今後はどういった人材が求められるのか?
自ら課題を発見し、仮説を立てて、それを自分で解決していく力がある人材。ということになります。
社会に出ると、答えがあることのほうが少ないのは誰しも感じていることではないでしょうか。
では、答えがない問題に仮説を立てて解決していく能力をどうやって教育していくのでしょうか?
自ら課題を発見し、仮説を立てて、それを自分で解決していく力
1996年中央教育審議会の文部大臣への「ゆとり教育」の方向を示す答申があります。
ちょっと長いですが引用します。
「我々はこれからの子供たちに必要となるのは、いかに社会が変化しようと、
自分で課題を見つけ、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、よりよく問題を解決する資質や能力であり、
また、自らを律しつつ、他人とともに協働し、他人を思いやる心や感動する心など、豊かな人間性であると考えた。
たくましく生きるための健康や体力が不可欠であることは言うまでもない。
我々は、こうした資質や能力を、変化の激しいこれからの社会を[生きる力]と称することとし、
これらをバランスよくはぐくんでいくことが重要であると考えた。」
まとめ
今回の教育改革の考え方は決して目新しいものではなく、
「ゆとり教育」で目指したものと根底は同じであることがわかると思います。
「ゆとり教育」の失敗の反省のもと行われていると言ってよいと思います。
では、なぜ「ゆとり教育」の失敗の原因は何なのでしょうか?
その原因については、
次回の教育改革の目的②でお伝えしていきます。