中学生になる前に身につけたい「ノートを取る力」とは
「ちゃんとノートは取っているのに、なぜか成績が伸びない」
「家では勉強しているように見えるのに、結果につながらない」
小学生・中学生を指導していると、こうした悩みを多く耳にします。
実はその原因の多くは、ノートの取り方にあります。
先日、小学6年生向けのクラス指導で、ノート指導講座「ノートの達人」を実施しました。中学生になる前にぜひ身につけてほしいのが、成績が伸びるノートの使い方です。
ノートは「きれいに写すもの」ではなく、考えるための学習ツール。この意識を小学生のうちに持てるかどうかが、中学以降の学力に大きく影響します。
中学生で差がつく「自学ノート」の考え方
中学生になると、学校によっては各教科の宿題が減り、家庭学習の中心が自学ノートになります。すでに小学校でも自学ノートが宿題として出ている学校は多いですが、「やっているだけ」になっているケースも少なくありません。
成績が伸びる自学ノートにするために、次の3つのポイントを伝えています。
① 暗記は最後に「自己テスト」
まとめただけで満足せず、覚えられたかどうかを必ず確認します。自己テストまで行って初めて「勉強した」と言えます。
② 間違えた答えは消さない
間違いを消して書き直すのではなく、なぜ間違えたのかが分かる形で残すことが重要です。自分の弱点が見えるノートは、最高の復習教材になります。
③ まとめた後にもう一度テスト
「書いた=できる」ではありません。時間を空けて再度テストすることで、理解が定着します。

授業ノートで分かる「伸びる生徒」と「伸びにくい生徒」の違い
成績が伸びる生徒と伸びにくい生徒の授業ノートには、はっきりした違いがあります。
伸びにくい生徒のノートは、黒板の内容がきれいに写されていますが、考えた跡がほとんどありません。一方、成績が伸びる生徒のノートには、丸・矢印・簡単なメモ・途中式・自分の言葉での説明が多く残っています。
以前指導していた生徒の中には、「ノートを書き直すのが嫌で、先生が答えを書くまで待って写す」という子もいました。しかし、それでは思考が止まり、理解は深まりません。勉強している気になっているだけという状態。
男の子・女の子で違う「伸びやすいノート傾向」
指導現場で感じる傾向として、
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男の子:スピード重視で雑になりがち
→ スピードを保ちつつ、丁寧さも意識できる生徒が伸びやすい -
女の子:丁寧に書きすぎて時間が足りなくなりがち
→ 必要な部分に絞り、スピードも意識できる生徒が伸びやすい
それぞれの特性を理解し、バランスを取ることが大切です。
ノートは「勉強の結果」ではなく「勉強そのもの」
良いノートとは、きれいなノートではありません。
試行錯誤した跡、間違い、気をつけるポイントが残っているノートこそが、成績を伸ばします。
ぜひご家庭で、
「今日どんなことを習ったの?」
「どこが難しかった?」
と聞いてみてください。スラスラ説明できるなら、そのノートは「考えるための学習ツール」として活用できています。
ノートを取る力は才能ではありません。正しい取り方を知り、意識して練習すれば、誰でも上達します。
「写すこと=勉強」から脱却すること。それが、小学生のうちに身につけておいてほしい大切な力です。
