小・中学生の「記述力」は落ちている?
「考える・伝える」の土台となる記述力ですが、近年その低下が課題となっています 。例年4月に実施される「全国学力・学習状況調査」では「書く力」が重要視されていますが、令和7年度の報告では、中学国語の記述式問題の正答率が著しく低く、算数・数学でも下降傾向にあります 。
「解ける」けど「説明できない」
2025年度の山梨県公立高校入試(数学)では、「答えを求める必要はなく、グラフの見方を説明する」という問題が出題されました 。基本的な理解を問う内容でしたが、正答率は40.7%、無解答率は16.1%でした 。問題は解けても、自分の言葉で考え方を説明できない生徒が多いことがわかります 。
「漢字を覚えられていない」
また、国語の高校入試では、漢字の書き問題も低正答率が目立ちます。
エンゲキを鑑賞する:49.5%(2025年度 栃木県)
リョケンを発行:40.6%(2025年度 東京都)
人々をキュウサイする:40.1%(2025年度 滋賀県)
企業にシュウショクする:45.3%(2025年度 大阪府B)
「記述力」は、ペーパーテスト以外の場面でも大きく求められるようになっています 。特に近年の入試では、志望動機や自己アピールを文章でまとめる機会が激増しています。
高校入試での書類提出
学力だけでなく「思考力・判断力・表現力」などを重視する目的で、特色選抜を導入する都道府県が増えています 。東京都の「自己PRカード」、大阪府の「自己申告書」、群馬県の「インタビューシート」など、受験生全員に書類提出を課す自治体もあります 。また、大分県では現中2生の受験である来年度(令和9年度)入試から、宮崎県に続き自己推薦方式の入試が導入されます。
大学入試(年内入試)の主役
総合型選抜や学校推薦型選抜などの年内入試では、「大学入学希望理由書」などの活用が一般的で、総合型選抜の80.2%、学校推薦型選抜の67.5%の大学で利用されています 。これに加えて、高校での活動を記す「活動報告書」や「小論文」も合否を左右する重要な要素です 。
東セミの作文講座
東セミでは中学受験をするクラス指導の小学生には必修として作文講座を実施しています。現在140名ほどですが、小学生向けだけでなく中学生や高校生(小論文対策)向けのものもあり、希望者はどなたでも記述力の練習をすることができます。
語彙力や文章を構成する基礎的な力は、一朝一夕で身につくものではありません 。小・中学校時代から積極的に記述問題に取り組み、「書く態勢」を整えておくことが、今後の受験を乗り切る第一歩となります 。
