2026年10月5日、文部科学省の中央教育審議会(中教審)の部会が、次期学習指導要領に向けた「審議まとめ」を取りまとめました。その中で、通知表の成績のつけ方を見直す方針が示されています。
また、文部科学省は11月5日まで、このまとめへの意見(パブリックコメント=国が広く意見を募る手続き)を受け付けています。
この記事の要点
- 「主体的に学習に取り組む態度」のABC評価をやめる案です。
- 5段階などの評定は、これからも続きます。
- 小学校は2030年度、中学校は2031年度から全面実施の予定です。
通知表の観点別評価は、どう変わるのですか?
今の通知表には、3つの観点があります。観点別評価とは、教科の力を観点ごとにA・B・Cで評価するしくみです。
しかし、3つ目の「主体的に学習に取り組む態度」には課題がありました。ノートの提出や期限を守ったかなど、表面的な評価になりやすいという指摘です。
そこで、まとめでは名前を「学びに向かう力、人間性等」に整理する案を示しました。さらに、教科ごとのABC評価をやめ、一人一人の成長を所見欄などで伝える形にします。
| 観点 | 現在 | 次期(案) |
|---|---|---|
| 知識・技能 | A・B・C | A・B・C(変わらず) |
| 思考・判断・表現 | A・B・C | A・B・C(「○」を付けることも) |
| 主体的に学習に取り組む態度 | A・B・C | 「学びに向かう力、人間性等」として所見欄などで評価(ABCはなし) |
評定や内申点はなくなるのですか?
いいえ、5段階などの評定はこれからも続きます。評定は「知識・技能」と「思考・判断・表現」を軸に決める方針です。
ただし、粘り強く考える姿などが続けて見られた場合、「思考・判断・表現」に「○」が付きます。この「○」も、評定を決めるときに一緒に考えます。
例えば、「知識・技能」がA、「思考・判断・表現」がBでも、「B○」なら評定5もあり得る例が示されています。なお、評定をまとめるのは学年末だけでもよいことも明確にされます。

大分・宮崎・福岡の公立高校入試でも、調査書(内申書)は大切な資料です。今後の通知表の動きにも注目しておきましょう。
ご家庭でできることは?
- 提出物の「量」より、自分で考えた跡を大切にしましょう。
- 「どうしてそう考えたの?」と、考えを言葉にする機会をつくりましょう。
- 通知表は、所見欄の文章までじっくり読みましょう。
東セミでは、成績の見方や家庭学習の進め方についてのご相談をお受けしています。お気軽にお声がけください。2030年度の改訂をまとめた記事もあわせてご覧ください。
出典:文部科学省 中央教育審議会 教育課程部会「次期学習指導要領等に向けた審議まとめ」(2026年10月5日)/文部科学省「審議まとめ」に関するパブリック・コメント
